こどもみらい住宅支援事業で最大60万円|二重窓以外のリフォームも

子育てリフォーム補助金 二重窓リフォームの基礎知識

令和4年度から新設されたこどもみらい住宅支援事業
今までも住宅エコポイントなどリフォーム補助事業がありましたが、今回のこどもみらい住宅支援事業は以下のような特色があります。

  1. ポイントではなく現金で還元される
  2. 二重窓だけでなく補助対象工事が多岐にわたる
  3. 申請手続きが施工業者に一任される

個人的にも非常に活用しやすい補助金だと思います。
ここではこどもみらい住宅支援事業で二重窓リフォームの補助金を受け取るための、基本的なポイントを解説していきましょう。

こどもみらい住宅支援事業の概要

こどもみらい住宅支援事業は令和三年度の補正予算により実施される、住宅施策のひとつ。
子育て世代や若者夫婦世帯(DINKS)を主なターゲットとしていて、省エネ住宅や新しい生活様式に対応した設備の普及を目指すというものです。

⼦育て世帯や若者夫婦世帯による⾼い省エネ性能を有する新築住宅の取得や住宅の省エネ改修等に対して 補助する

引用元:事業概要 | こどもみらい住宅支援事業【公式】

こどもみらい住宅支援事業では住宅の新築や建売住宅の購入も対象となっていますが、ここではリフォームについて詳しくみていきましょう。

こどもみらい住宅支援事業で補助の対象となるリフォーム内容

kodomo-mirai_information.pdfより引用-

こどもみらい住宅支援事業を利用してリフォーム補助金を受け取るには、

  1. 開口部の断熱リフォーム
  2. 外壁・屋根・天井・床の断熱改修
  3. エコ住宅設備の設置

のうちいずれかのリフォームを行うことが必須です。
内窓を設置する二重窓リフォームは、1.の開口部リフォームに該当しますね。
上記の必須項目と同時に下記のリフォームを行った場合、こどもみらい住宅支援事業の補助対象として申請することが可能です。

  • 子育て対応リフォーム
  • 耐震改修
  • バリアフリー改修
  • 空気清浄機能・換気機能付きエアコンの設置
  • リフォーム瑕疵保険への加入

ここでは開口部の断熱リフォームを中心に見ていきましょう。

補助対象となる開口部リフォーム

kodomo-mirai_information.pdfより引用-

開口部の断熱リフォームで補助対象となるのは、

  1. ガラス交換
  2. 内窓設置
  3. 外窓交換
  4. ドア交換

の四種類です。

ガラス交換

ガラス交換既存のサッシ枠を残し、ガラス部分だけを入れ替えるというもの。
最近では断熱性に優れた複層ガラスが多く、既存のサッシ枠にはめ込むだけで利用できます。
工事も短時間で済み、費用も安いというメリットがありますね。
一方デメリットとしては、既存のサッシ枠の性能が改善されないため、断熱効果が限定的になってしまうという点が挙げられますね。

内窓設置

既存の窓の内側にもう一つ窓をつける内窓設置は、最も普及している断熱リフォームです。
いわゆる二重窓ですね。
窓と窓の間に空気層ができることで、高い断熱効果防音性能が期待できます。
設置工事も短時間で終わるというメリットがありますね。
デメリットとしては、

  • 室内側に出っ張りが目立って狭くなってしまう
  • 窓の開閉に手間がかかる。
  • 掃除が大変

といった点が挙げられるでしょう。

外窓交換

既存のサッシ枠を撤去して新たに入れ替えるという外窓交換。
機能的にはかなり向上されますが、大がかりな工事になるので費用や時間がかかるというデメリットがあります。
また既存の窓より小さい窓は入れられないという点もネックになるでしょう。

ドア交換

大きな開口面積である玄関ドアを断熱化するというのも、メリットが大きいですね。
人がひんぱんに出入りする場所ですから、断熱化による効果が高い場所のひとつです。
また高齢者のいる家庭では、バリアフリーヒートショック防止の観点からも有用でしょう。
ドア交換と合わせて、土間コンクリートの断熱化上がりかまちの段差解消なども検討してみましょう。

窓リフォームで得られる補助額

今回のこどもみらい支援事業では、一か所あたり~円というかたちで補助額が定められています。
ここでは開口部の断熱リフォームについての補助額について見ていきましょう。

ガラス交換による補助額

ガラス交換工事の補助額
分類 ガラス面積 補助額
(1枚あたり)
1.4㎡~ 8,000円
0.8㎡~1.4㎡ 6,000円
0.1㎡~0.8㎡ 2,000円

ガラス交換の場合、上表のとおりガラス1枚あたり2,000円~8,000円の補助を受けられます。
ガラスの枚数をカウントするので、引き違い窓の場合は2枚分として数えます。

内窓設置・外窓交換による補助額

内窓設置と外窓交換は、ともに同じ補助額です。

分類 サッシ面積 補助額
(1箇所あたり)
2.8㎡~ 21,000円
1.6㎡~2.8㎡ 16,000円
0.2㎡~1.6㎡ 14,000円

かかる工事費用のことを考えると、内窓設置のほうがオトク感がありますね。

ドア交換による補助額

分類 戸枠面積 補助額
(1箇所あたり)
開戸:1.8㎡~
引戸:3.0㎡~
32,000円
開戸:1.0㎡~1.8㎡
引戸:1.0㎡~3.0㎡
28,000円

ドア交換は開戸と引戸によって補助額が異なります。
玄関ドアは開戸が一般的ですが、高齢者や車椅子ユーザーがいる家庭では引戸によるバリアフリー化が有効でしょう。

こどもみらい住宅支援事業のリフォーム補助額は5万円~60万円|世帯タイプによって上限額は異なる

こどもみらい支援事業で対象のリフォーム工事を行った場合、補助額が5万円以上になる工事が申請対象となります。
したがって軽微なリフォームは対象外となるので注意してください。
また補助の上限額は世帯タイプ等によって異なります。
下表にまとめてみました。

こどもみらい支援事業のリフォーム補助金上限額一覧表
世帯タイプ 中古住宅の購入 一戸あたり上限額
子育て世帯
若者夫婦世帯
あり 60万円
なし 45万円
一般世帯 あり
※安心R住宅
45万円
なし 30万円

子育て世帯とは、2003年4月2日以降に生まれた子どもがいる世帯のこと。おおむね18歳以下の子どもであれば対象になると考えてよいでしょう。

また若者夫婦世帯とは、夫婦のうちいずれかが1981年4月2日以降に生まれた世帯を指します。おおむね40歳未満と考えられますね。

他の補助金と併用できる?

こどもみらい住宅支援事業は国費による補助事業なので、原則として国による他の補助制度と併用はできません。
ただし、

  1. 住宅ローン減税制度
  2. 被災者生活再建支援制度

の2つについては併用できます。
また他の補助制度についても、工事請負契約が別であったり、工期が別であったりする場合は併用できるケースもあります。
一方都道府県などが独自で実施している補助制度は、こどもみらい住宅支援事業と併用できます。
例えば東京都で実施している「家庭における熱の有効利用促進事業(高断熱窓・ドア)」は、積極的に併用していきたい制度ですね。

東京都の二重窓リフォーム補助金リスト

こどもみらい住宅支援事業リフォーム補助金の申請の流れ

このこどもみらい住宅支援事業は、事務局に登録された工事業者に施工を依頼することで補助対象となります。
登録されていない業者に依頼したり、所有者自らがDIYでリフォームしたりといったケースでは対象外となるので注意しておきましょう。
工事業者がこどもみらい住宅支援事業に登録しているか否かは、公式サイトから検索できます。

補助金を受け取る流れは以下のとおり。

登録業者と工事請負契約の締結
🔻
こどもみらい住宅支援事業共同事業実施規約の締結
🔻
工事着工
🔻
各種証明書の入手
🔻
工事完了・引き渡し
🔻
交付申請の登録
🔻
交付決定のお知らせ
🔻
実績報告書
🔻
補助金の受領・還元

実際の交付申請などは請負契約を結んだ工事業者が行うので、施主側でやることはほとんどありません。
住民票の写しなどの必要書類を揃えることくらいでしょうか。
交付された補助金についても、工事代金に充当する場合はそのまま業者側が受け取ります。

まとめ

ここまで見てきたとおり、2022年度に実施されるこどもみらい住宅支援事業は、以前までの住宅エコポイントやグリーン住宅ポイント制度と比較してより利用しやすい補助制度と言えるでしょう。
もし自宅のリフォームを検討しているのなら、ぜひ活用してみてください。
その他二重窓リフォームで活用できる補助金については、トップページでご紹介しています。

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